東洋医学の世界観 ~整体観~
東洋医学にも様々な理論があり、それらをもとに体調不良の原因を推察し施術をしています。
それらをいくつかご紹介していきます。
整体観(せいたいかん)
東洋医学で「整体観」という考えがあります。
「人間は自然の一部であり、人間の存在も自然そのものである」
人体内でも自然と同様のことが起こっているということです。
例えば、自然界では雨が降ると上流から下流に流れ、人体内でも同様に上半身から下半身へと流れます。
実際に、上半身よりも下半身が浮腫みやすいということがあります。
また、自然界では温かい大気は上昇し冷えた大気は下降します。人体内で一般的に上半身はほてりやすく、下半身は冷えやすい傾向があります。
前回の「人の身体は絶えず変化し続けている」という東洋医学の健康観についてお話をしました。
この考えは、自然界では朝昼晩、春夏秋冬と変化し続けており、人体内でも同様のことが起こるという整体観からきています。
この整体観から、東洋医学では自然界を観察して見つけた法則をもとに、人体における病気の考え方や治療理論などが確立されました。
陰陽論(自然界の現象は対立した2つの性質に分けられる)や五行論(自然界は木・火・土・金・水の5つの要素から成り立つ)などが基礎となっています。
東洋医学では、自然界のバランス理論をもとに身体の状態を考え、体内での変化を推察しています。