どうして「身体全体」を整えるのですか?
― 症状だけではなく、お身体全体をみることを大切にしています ―

はじめに
患者さんから
「肩が痛いのに、どうしてお腹や脈も診るのですか?」
「腰がつらいのに、足にも鍼をするのですね。」
と、ご質問いただくことがあります。
痛みやつらい症状があると
その場所だけを施術するイメージを
持たれる方も少なくありません。
しかし、私が行っている脉診流・経絡治療では
症状がある場所だけではなく
お身体全体の状態を大切にしています。
今回は
「どうして身体全体を整えることを大切にしているのか」をご紹介します。
症状は「結果」として現れていることがあります
例えば
肩こりがあるからといって
原因がいつも肩だけにあるとは限りません。
東洋医学では
今ある症状は、お身体全体のバランスが変化した結果として現れていることがあると考えます。
そのため
症状が出ている場所だけを見るのではなく
「なぜ、その症状が現れているのか。」
という視点を大切にしています。
お身体は、それぞれがつながっています
私たちの身体は
それぞれの部分が独立して働いているわけではありません。
東洋医学では
経絡を通して全身がつながり
お互いに影響し合っていると考えます。
そのため
一つの場所に変化が起こると
別の場所にも影響が現れることがあります。
だからこそ
症状だけではなく
お身体全体の状態を確認することが大切になります。
「どこが痛いか」だけではなく、「今のお身体」をみています
もちろん
つらい症状がある場所も大切です。
しかし、私が行っている脉診流・経絡治療では
「肩が痛い。」
「腰が痛い。」
という症状だけで施術を決めることはありません。
四診によって
経絡の状態や脈、お腹など
お身体全体の状態を確認し
その日の証を立て施術を組み立てていきます。
そのため
同じ症状でも施術内容が変わることがあります。
症状だけを追いかけない理由があります
例えば、天井から水が落ちてきたとします。
床に落ちた水だけを何度拭いても
天井から水が漏れ続けていれば
また床は濡れてしまいます。
本当に必要なのは
床を拭くことだけではなく
「なぜ水が漏れているのか」を確認することです。
東洋医学でも、これとよく似た考え方をします。
肩の痛みや腰の痛み、頭痛などの症状は
もちろん、患者さんにとって一番つらいものです。
しかし
その症状だけをみて施術を行うのではなく
「なぜ、その症状が現れているのか。」
という背景を大切にしています。
例えば
経絡の流れが滞っているのか
気や血の巡りに変化があるのか
身体全体のバランスがどのような状態になっているのか
こうしたことを確認しながら
その方のお身体に合った施術を考えていきます。
症状だけに目を向けるのではなく
症状が現れた背景まで考えること。
それが、東洋医学が身体全体を大切にする理由の一つです。
身体全体をみるために、四診があります
私が行っている脉診流・経絡治療では
施術を始める前に四診(望診・聞診・問診・切診)を行います。
脈を診ること
お腹に触れること
経絡の状態を確認すること
皮膚の色や温かさ、呼吸、姿勢など、お身体全体の様子を拝見すること。
一つひとつは
別々のことをしているように見えるかもしれません。
しかし、これらはすべて
「今、お身体全体がどのような状態なのか」
を知るためにつながっています。
肩が痛いから肩だけを見る。
腰が痛いから腰だけを見る。
そのような考え方ではなく
お身体全体を確認したうえで
施術を組み立てていくことを大切にしています。
身体全体を整えることで、本来の働きを発揮しやすくなります
私たちの身体には
呼吸をすること
食べたものを消化・吸収すること
体温を保つこと
疲れたら休み、回復しようとすること。
このように
健康な状態を保とうとする働きが備わっています。
しかし
疲労やストレス
睡眠不足
冷え
加齢
生活習慣の乱れなどが重なると
お身体全体のバランスは少しずつ崩れていきます。
すると
気や血の巡りにも影響が現れ
本来持っている働きを
十分に発揮しにくい状態になることがあります。
だからこそ東洋医学では
「症状だけを何とかする」のではなく
お身体全体のバランスを整えることを大切にしています。
お身体全体の調和が整うことで
本来の働きが発揮しやすくなり
結果として毎日をより快適に過ごせる状態を目指していきます。
症状が変わることだけが、施術の目的ではありません
もちろん
肩の痛みが楽になる
腰が動きやすくなる
頭痛が軽くなる
こうした変化は、とても大切です。
しかし、それだけが施術の目的ではありません。
例えば
以前より疲れにくくなった
朝の目覚めが良くなった
季節の変わり目でも体調を崩しにくくなった
ぐっすり眠れる日が増えた
こうした変化も
お身体全体のバランスが整ってきたサインの一つ、と考えています。
そのため私は
「痛みだけを見る」のではなく
「その方が毎日を元気に過ごせる身体」
を目指して施術を行っています。
だから、一人ひとり施術が違います
お身体全体をみるということは
症状だけで施術を決めないということでもあります。
同じ肩こりでも
疲労が原因の方
ストレスの影響が大きい方
冷えが関係している方
体力が低下している方
お身体の状態は、一人ひとり異なります。
だからこそ
四診を行い
証を立て
経穴を選び
一本の鍼を行い
切経や脈の変化を確認しながら
その方に合った施術を組み立てています。
これまでご紹介してきた内容は
すべて**「お身体全体を整える」という一つの目的**につながっています。
最後に
東洋医学では
症状だけを追いかけるのではなく
その症状が現れた背景や
お身体全体の状態を大切にしています。
だからこそ
脈を診ること。
お腹に触れること。
経絡を確認すること。
経穴を選ぶこと。
一本の鍼に手技を行うこと。
切経や脈の変化を確認すること。
これらはすべて別々の技術ではなく
その方のお身体全体の調和を整え
本来持っている力を発揮しやすい状態へ導くためにつながっています。
私が行っている脉診流・経絡治療でも
一人ひとり異なるお身体の状態を丁寧に確認し
その日に合った施術を組み立てています。
無理に施術をおすすめすることはありませんので
「今ある症状だけではなく、これからも元気に過ごせる身体を目指したい。」
そう感じられた方は、お気軽にご相談ください。
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