今年はもうインフルエンザ?今から身体を整えませんか?

― 流行が気になる今、日頃からできる身体のメンテナンス ―

9月なのに、もうインフルエンザ?

インフルエンザというと、これまではもう少し寒くなってから流行するイメージがありませんか?

ところが今年は、まだ暑さが残る9月の段階で、インフルエンザの話を耳にするようになりました。


特にお子さんがいるご家庭では、学校で流行が始まると気になりますよね。


まだ気温も高く、マスクをつけるのが難しい場面もあります。

お子さん自身がマスクを嫌がることもありますし、学校ではたくさんの人と一緒に過ごします。


「この時期からインフルエンザが流行するなんて……」

と心配になる方もいると思います。


インフルエンザを完全に防ぐことはできません。


ワクチンや手洗い、換気などの感染対策はもちろん大切です。


そのうえで、普段から身体の状態を整えておくことも、日頃の健康管理の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。


今回は、インフルエンザについて西洋医学と東洋医学の両方から考えながら、日常生活でできることと、経絡治療でのお身体の整え方について書いてみます。

インフルエンザは、どんな病気?

インフルエンザは、「インフルエンザウイルス」に感染することで起こる感染症です。

普通の風邪と似ているところもありますが、

  • 発熱
  • 頭痛
  • 関節痛
  • 筋肉痛
  • 強い倦怠感

などが急に出てくることがあります。

咳やくしゃみなどによる飛沫感染や、ウイルスがついた手で口や鼻などに触れることによる接触感染で広がります。


特に学校や職場など、人が集まる場所では感染が広がりやすくなります。


「まだ暑いから大丈夫」と思ってしまいそうですが、気温だけで流行する時期が決まるわけではありません。


インフルエンザが疑われる症状が出た場合には、鍼灸院ではなく、まず医療機関へ相談してください。

西洋医学では、どう考える?

インフルエンザはウイルスによる感染症なので、まずはウイルスを身体に入れないための対策が基本になります。

厚生労働省でも、手洗い、換気、適度な湿度、十分な休養、バランスのよい食事などが予防策として挙げられています。

ワクチンには、感染後に発症する可能性を下げたり、発症した場合の重症化を防いだりする効果が期待されています。

また、インフルエンザが疑われる場合には、早めに医療機関へ相談することが大切です。


抗インフルエンザウイルス薬は、発症から48時間以内に開始することで、発熱期間を通常1~2日短縮する効果が期待されています。


感染症への対策は、まず医学的な予防と適切な医療です。

そのうえで、日頃の身体の状態を整えておくことを考えていきます。

「免疫力を上げる」とは、どういうこと?

インフルエンザが流行すると、

「免疫力を上げましょう」

という言葉をよく耳にします。

ただ、免疫は単純に「強ければ強いほどいい」というものではありません。


身体には、外から入ってくるウイルスなどを認識し、排除しようとする免疫の仕組みがあります。


その働きには、睡眠、栄養、ストレス、身体活動など、日頃の生活も関係しています。


だからといって、

「これを食べれば免疫力が上がる」
「これをすればインフルエンザにかからない」

というものではありません。


身体が本来の働きをしやすい状態を保つこと。


そのために、普段の生活を少し見直してみることが大切です。

東洋医学では「外邪」という考え方があります

ここからは、東洋医学の考え方です。

東洋医学には、「外邪(がいじゃ)」という考え方があります。


外邪とは、身体の外から入ってきて、身体に影響を与えるもののことです。

風・寒さ・暑さ・湿気・乾燥など、自然界の変化も外邪として考えます。


現代のインフルエンザウイルスを、東洋医学の「外邪」と完全に同じものとして考えるわけではありません。


ただ、身体の外から何かが入り、それが身体に影響を与えるという考え方には、通じるところがあります。


では、外からの影響を受ける人と、そうでもない人では何が違うのでしょうか。

東洋医学では、ここで「正気(せいき)」という考え方が出てきます。


正気は、身体を守り、身体の状態を保つ力として考えられています。

外からの邪を「外邪」、身体の側にあるものを「正気」と考えると、

外邪があるかどうかだけではなく、迎え入れる身体の状態がどうなっているかも大切

ということになります。

外邪が入っても、正気が保たれていれば……

東洋医学では、外邪が身体に影響を与えるとき、正気の状態も関係すると考えます。

同じ季節、同じ環境で過ごしていても、いつも体調を崩す人もいれば、そうでもない人もいます。


もちろん、これは「身体が整っていれば感染しない」という意味ではありません。

インフルエンザはインフルエンザウイルスによる感染症なので、感染することもあります。


ただ東洋医学では、

外からの影響を受ける側の身体が、どのような状態なのか

というところもみていきます。


睡眠不足が続いている。

食事が乱れている。

疲れがたまっている。

季節の変化についていけず、身体の調整に負担がかかっている。


そうした状態が重なっていれば、身体を支える「正気」も十分に働きにくいと考えます。


だから、外邪を避けることだけではなく、普段から正気を保てるように身体を整えておく


これも東洋医学の身体の見方の一つです。

「脾」と「肺」から身体を整える

東洋医学では、身体を支える働きを考えるときに「脾」も大切にします。

は、食べたものから身体に必要なものをつくり、身体を支える働きと関係すると考えます。


夏の暑さで食欲が落ちていたり、冷たいものを多くとっていたり、食事時間が乱れていたりすると、身体を支える土台にも負担がかかります。


また、「肺」呼吸だけではなく、身体と外の環境との関係にも深く関わるものとして考えられています。


秋になると空気が乾燥し、朝晩の気温も変わってきます。

夏の疲れが残っているところに、こうした季節の変化が重なる。

東洋医学では、脾や肺など、それぞれの働きを別々に考えるのではなく、身体全体のつながりとしてみていきます。

今日からできる、身体の整え方

「免疫のために何かしなくては」と難しく考える必要はありません。

まずは、毎日の生活から見直してみましょう。


睡眠を削らない

身体を整えるうえで、睡眠は基本です。

仕事や家事などで忙しいと、つい睡眠時間を削ってしまいます。

最近疲れやすいと感じている方は、まずは少し早く寝ることから始めてみてください。

休日に寝だめをするよりも、普段から睡眠時間を確保することを意識しましょう。

腸内環境を整える

腸には免疫に関わる細胞が多く存在しています。

腸内環境を整えることも、日頃の健康管理の一つです。

例えば、

  • 納豆、味噌、ヨーグルトなどの発酵食品
  • 野菜、海藻、きのこなどの食物繊維
  • 水分をきちんととる

など。

ただし、特定の食品だけをたくさん食べればよいというものではありません。

いろいろな食品をバランスよく食べることを基本にして、その中に発酵食品や食物繊維を取り入れてみてください。

軽く身体を動かす

疲れていると、身体を動かすのも面倒になります。

だからといって、ずっと座ったまま、横になったままでは身体もこわばります。


散歩や軽いストレッチなど、無理のない範囲で身体を動かしましょう。

汗をたくさんかくほど頑張る必要はありません。

冷やしすぎない

まだ暑い時期なので、無理に冷房や冷たい飲み物を我慢する必要はありません。

ただ、冷房の効いた部屋に長時間いる場合は、薄手の上着を使うなどして、身体を冷やしすぎないようにしてみてください。

疲れをため込まない

まだ大丈夫」と思って頑張り続けていると、気づいたときにはかなり疲れていることがあります。

特に夏から秋へ変わる時期は、暑さによる疲れも残っています。

疲れていると感じたら、できるだけ早めに休む。

これも身体を整えるための大切な方法です。

手洗い・換気などの感染対策も忘れない

身体を整えることばかりに目を向けてはいけません。

外から入ってくるものへの対策も必要です。

外出後の手洗い、換気、必要な場面でのマスクなど、基本的な感染対策も続けていきましょう。

経絡治療で、今のお身体を整える

経絡治療では、「インフルエンザが流行っているから、このツボ」という施術はしません。


今のお身体がどうなっているのかを、脈や切経、お腹の状態などから確認していきます。


夏の疲れが残っているのか。

身体を支える力が弱っているのか。

巡りが滞っているのか。

冷えが加わっているのか。


その時のお身体によって状態は違います。


そのため、必要な経穴も同じではありません。


経絡治療では、今のお身体に必要なところを整えながら、身体が本来の働きをしやすい状態を目指していきます。


流行が気になる今だからこそ、夏の疲れや生活リズムの乱れをそのままにせず、身体のメンテナンスをしておく。

そんな使い方をしていただくのはよいと思います。

インフルエンザが気になる今、自分の身体にも目を向けてみませんか?

インフルエンザの感染を完全に防ぐことはできません。

だからこそ、手洗いや換気などの感染対策を行い、必要な場合には医療機関へ相談する。

それと同時に、

睡眠をとる。
食事を整える。
腸内環境を整える。
疲れをためすぎない。

こうした毎日の積み重ねも大切です。


そして、夏の疲れが残っている方や、季節の変化で体調が崩れやすい方は、今のうちに一度お身体を整えておくのもよいと思います。


「最近、ちょっと疲れているな」

「今年は体調を崩したくないな」


そんなふうに感じている方は、経絡治療でお身体の状態を確認してみませんか?


無理に施術をおすすめすることはありませんので、気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

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